平成22年度 配偶者暴力防止講演会             平成22年11月5日


   子供の目に映る配偶者暴力

              ~周囲の大人にできること


                  講演 森田ゆり氏

以下、当日メモ
   (森田氏の講演内容が含まれるため、著作権法上の「複製」に該当する余地あり。)
 

継続的な暴力は生きる推進力を奪っていく

 

現状

  4人1人が経験、そのうち、20人に1人が生命の危険を感じている

  年間、100~110人死亡(男性を含む)

  (児童虐待件数 年間60人~70人の子供が死亡 無理心中を含まず(厚労省))

  東京ウィメンズプラザ 

    平成20年度の相談総件数 18073件

     そのうち、DV相談(一般・特別) 6387件

  

 

 

HIVやO-157に比べて重要視されない理由

  これらは伝染するが、暴力の連鎖は確実に連鎖するものではないから

 

世界の取り組み

  1990年代にWHOがDVを公衆衛生を位置づける

  スウェーデンで初めて1979年に家庭内暴力・体罰を法制化

  この結果、少年犯罪が減少、DVの減少

レノアウォーカー(1970年代)

  DVにはサイクルがある

   ハネムーン期→暴力→ハネムーン期→暴力→ハネムーン期→暴力→

                   ↓次第に

   ハネムーン期→暴力→ハネムーン期→暴力→暴力→暴力→

   ←ハネムーン期の占める割合が減少してくる原因は???

 

優越性と支配  ← DVのサイクルを回す原動力になっている

 

                抑制機能の欠如

              (暴力の口実)…酒、ドラック、怒り

      加害者                     被害者

      自我が脆弱                  無力感を学習

         ↓                      ↓

     優越感を渇望                  自尊心が奪われる

        ↓                       ↓

   相手に対するコントロール力           自己コントロール力の喪失

 

                  ジェンダー

        加害者                 被害者

      学習した攻撃性            学習した受動性

     経済的社会的地位の          経済的社会的地位の弱さ

 

DVの主原因

     優越性と支配の維持  目的

         ↑

        DV      手段

 

DV加害者の傾向

   怒りをコントロールすることができない

   どうして俺を大切にしてくれないんだ

           ↓

          悲しい

           ↓

        素直にいえない(ジェンダーが邪魔をする)

           ↓

         攻撃に出る

 

 

        経済的評価の獲得  ←ヤル気の原動力

           ↑

         スキルアップ

   

ヤル気の原動力が経済的評価の獲得にある

             ↓

人格を形成する価値観は、経済的価値観に支配されていく

つまり、経済的問題に対するソリューション能力は養われていく

換言すれば、経済的忍耐力は具備されていく

             ↓一方で、

経済的価値に直結しない道徳観や思いやりや人間関係の構築などの社会的文化的価値観が薄れていく

             ↓

会社などの家庭外における問題の多くは経済的価値観で対処可能な問題であり、

経済的忍耐力により解決可能(金銭の獲得に直結する範囲内では忍耐力が働く)

               ↓一方で、

経済的価値観に基づく手段によって解決不可能な問題に直面した場合

 ←たとえば、どのような問題か?

当然、経済的忍耐力は発揮されず、社会的文化的忍耐力は堅固でないため解決不可能と認識

問題解決が不可能 ─ この状態に耐えられない?? なぜ、ジェンダー??

そのような精神状態に陥らせる価値観はなに??

 

相手配偶者に対する優越性が堅持されないという不安

←そもそも、この場合、この夫婦には優劣関係が生じてしまっている??

 当初から「夫婦」という概念に対する捉え方に大きな齟齬が生じていたといえるのではないか?

             ↓

         理性・平常心を喪失

             ↓

    物理的有形力を行使して解決を図ろうとする

 

解決策

  金銭に関わらない環境に身を投じる機会の確保

  学生生活で形成させることは可能か??

 

優越性と支配の排除手段

  男女ともに同一の価値観の共有で防止できるか

  価値観の相違から生じるといえるのではないか

  

優越性と支配を望む原因はどこにあるのか???

 

池田小の加害者 幼少期にDV環境で育つ

児童虐待の親をカウンセリングするシステムがないのが現状

 

 

11月5日森田ゆり氏の講演を聞いて 

             スキルアップ

               ↑

              ヤル気

               ↑

             経済的評価 ← ヤル気の原動力

 

  日々のヤル気の原動力が経済的評価(お金がなければ生活できない)にある

    ことから,人格が経済的価値に支配されていく

                 ↓時の経過とともに

  経済的価値に直結しない最低限の規律である法律に勝る道徳観・思いやり・

    個人的人間関係の構築といった文化的社会的価値観が薄れていく

                 ↓

  経済的価値観に基づく手段によって解決不可能な事態に遭遇すると

  理性・平常心を喪失する  原因1

                 ↓

           物理的暴力などによって解決を図ろうとする

 

  原因1 金銭の獲得(経済生活に直結) ─この範囲では忍耐力が働く

      翻せば、これ以外の場面では忍耐力が働かない

      ← 前者を経済的忍耐力  後者を社会的文化的忍耐力

    

  解決策

    企業レベルの取り組み

      金銭に直結しない環境(ボランティア活動等)に触れる機会の確保

      収益性の追求と緊張関係にある

            努力量には限界があり、数値化できない価値より手っ取り早く数値

            化できる経済的忍耐力に全精力を注いだ方が楽と判断するのが必然

      ←本能的な働き(初めに生じる無意識的な判断)

       その直後これ以外の社会的文化的判断基準に基づく働きが生じる

       その後、いずれかを取捨選択をする

       では、その際の基準となるものは何か

       その基準はサラリーを得るまでに形成されたもの?

 

              会社の規模が大きければ大きいほど個人の意思は反映されにくい

       換言すれば、サラリー獲得のために自らの主義主張を堪える

       その反動から家庭では自己主張が強くなる

       その際、配偶者が理解を示さないと

       

    就学時期における取り組み

      10代の学校生活で社会的忍耐力を養わせられないか  

      ←懐疑的

       いじめという現象に対していかに自らに火の粉が被らないかに

       知恵を絞ることに躊躇しない、そればかりか、回避結果を戦勝に

       よる勲章と位置づけ、自慢話として口にする者が後を絶たない現状

 

     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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