2012年6月10日著

 

先週末、ウォールストリートジャーナル紙に以下の記事か掲載されていた。


「facebookが13歳未満の利用者に対する登録システムを開発中……」


半月ほど前に当該ノートにおいて指摘させて戴いた通り、今年に入ってから、


当該SNSのナスダック上場報道と共に、メディアでの露出度の高まりと平行して、


若年層間に急速に広がり、そのことにより犯罪の低年齢化及び小中学生が被害者


となる犯罪件数の増加はこのままでは避けられないであろう。


この記事にも記載されてある通り、当該SNSは13歳未満よる利用を制限しているが、


当然、仮名・偽名による利用者が相当数いることは確実だろう。



例えば、小学5,6年生が利用する場合、


日本では、10歳~12歳になるので、当然利用不可ということになるのである。


そこで、かれら達は、偽名を使用して登録をする。


そして、友達同士でその偽名等を周知しあい、そして、和を広げていく。



現況で問題となる大きな点は2点


①ストレンスの1つである「無限のつながり」による犯罪者との接点が生じるおそれが


 あり、被害者、最悪加害者の立場に陥らさせる危険性があるということ。


 具体的には、麻薬等の違法な薬物への関与や偽名を悪用した詐欺行為。


 前者は、多感な年代とこの情報化社会を背景に増加の一途をたどるであろうし、


 後者は、経済的利益の獲得手段が原則認められていないことと様々な経済事情を

 もつ家庭
の子供同士の中で、近年の同調圧力に呑まれやすい生育環境下において、

 自身もそうなり
たいという欲求が動機となり、今後、未成年者、そのなかでも、10代

 前後の件数は増加
するであろう。




②偽名の長期間にわたる利用により、現在でも社会問題となっている、利用者本人の

 統合
失調症のおそれである。

 つまり、ネット上の自分と現実社会での自分との性格的乖離による病的疾患にかかる


 恐れがあるということであろう。

 


 前者は、他人への利害に、後者は直接的には自身への利害に ということになろう。


 ソーシャルネットワークというビジネスモデルである以上は、前者の防止の方を


 重視すべきであろう。



 

では、具体的にいかなる予防策を講じていくべきであろうか。


児童ポルノ犯罪報道が後を絶たない現代社会におかれては、 


小学校高学年に関しては、特に、精神年齢が飛躍的に幼年から青年に成長し多感な年頃に


移行する女子に対して、実際、当該SNSの利用者割合は女性の方が多いわけであり、


 
別異な取り扱いを組み込むことも選択肢のひとつではないであろうか。


もっとも、未成年者、特に、初等教育機関に就学する児童、年齢でいえば、


10歳前後までであろうが、いわゆるパターナリスティックな具体的制約は個々の国にお


いてその制度は大きく異なっていることから、

(たとえば、昨今メディアでも取り上げらえているインドネシアにおける未成年者、それも、


確か、10歳に満たない少年の喫煙等)


当該SNSが画一的に13歳未満の利用者に対する利用条件を設定することは不可能であ

ろう。



たとえば、ストーカー被害者救済過程において、その「居住地」近郊の利用者の方々の

協力
を得ることと同様に、住民の方々の「眼」を当該SNSを通じて子供達に注いで頂け

るように、
言葉が適切であるかはさておき、「警告」「通報」等のシステムを充実させる

べきではないで
あろうか。



更に、「学校」というつながりを利用して、全国の初等中等教育機関が当該SNSにコミッ

トし、
その中で、13歳未満の利用者については「学校」の登録を必須条件とし、学校の協

力を得て、
その在籍及び本人確認業務を請け負っていただくことが最も有効な手段で

はないであろうか。

また、利用者のコンテンツの右に表示される内容を経済的宣伝広告に限定するのでは

なく、
とくに未成年の利用者のコンテンツについては、定期的に、当該SNSを不正に利用

した場合に
現実に生じた事例(仮名を使用したがために犯罪に巻き込まれた等)を掲示

するなどの啓発
活動に努められるべきであろう。




一方で、今後当該SNSが未成年者の保護に資するシステムが開発された場合には、


以下のメリットがうまれるであろう。



弊職の学生時代は、母親が自身の友人関係を知ることに四苦八苦していたと耳にして

いるが、
当該SNSの利用を監視する親としては、我が子がどのような子達と学校生活等

をおくっている
のかを、また、明らかに相応しくない者が「友達」に含まれていることを

発見した時点で、
犯罪に巻き込まれることを未然に防止するための手を打つことが可

能となるであろう。




ただ、弊職自身も含めて、やはり、食卓等を囲む会話の中で、親はわが子の学校生活等


の現況を知る努力を注がれていくべきであろうとは思う。



まあ、子供に言いにくいことを告げる際にメールを利用する時代、


ユビキタス社会がもたらす「明」と「暗」、


利便性を追求すべきか否か、その対象セグメントが今後益々我々大人達に求められて

いくこと
になるであろうことを痛感している日々である。




その時に、わが子に教授するに足りる「忍」が果たして・・・・・。






~ 弊職の独り言 ~

今年度に入り、仕事を通じて様々な方々にお会いする機会が増えた。


今の自身にとってベテランの方々のご教導を賜ることが不可欠であることから、


40代になった弊職よりも年上の方々ばかりである。

その中で、今週末、ある士業の方からこのような話があった。



「先日、家族で事務所の近くまで来た際、


息子が喉が渇いたのでジュースを飲みたいと言い出し、


2個セットのアンパンマンジュースを購入し、1つを飲み与えた後、


もう残りも飲みたいと言い出したところ、奥様が「ダメ!」と言い残し、


その場を立ち去り、スタスタと歩き始めたところ、


その子がいきなりオフィス街で号泣したと・・・・。


その声の大きさが相当なものであったらしく、


通行人の視線を一斉に浴び・・・・。      」


このお話を伺いながら、この方の奥様のご対応に心を和ませていた弊職であった。


ひと昔前は、レジャーランド等の「場屋」でのこのような光景は日常茶飯事であり、

 


よく耳にした言葉が、




     「言うことが聞けないのであれば、勝手にしなさい!」



     「気の済むまでそこにいればいいでしょ。ママ達は行くからね!」



     「わがままばかり言っていると、本当におこるわよ!」




めっきり聞かなくなってしまった言葉でもある。





とはいえ、最近でもごく稀に弊職もこのような場面に遭遇することがあり、


その際にとる対応は、その子供に対して、微笑みかけてあげることである。



幼年期の子供は意に反する事態に対しては「泣く」という姿勢をとるものであろう。


そして、その経験を通じて、自身の判断力や忍耐力たるものを培っていくものであろう。






我が子が「泣く」、それも、公衆の面前で。




そのことを回避するために子供の意に沿う対応に終始する・・・。




様々なケースはあるであろうが、弊職には受け入れがたい姿勢の1つである。

 

 

 

 


                                               Kenichi yoneda

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       

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